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【君はもう忘れた?】21歳の「ゆか」とのベロキスが、僕の人生を“バグらせた”一夜の話


あの夏、僕らは何にでもなれると思っていた

なあ、覚えてるか?

コンビニのアイスを分け合い、くだらないことで朝まで笑い転げた、あの夏の日々を。21歳。怖いものなんて何もなくて、自分たちは何にでもなれるって、本気で信じてたよな。

僕の隣には、いつも「ゆか」がいた。

彼女は、特別美人なわけでも、スタイルがいいわけでもない。でも、彼女が笑うと、世界から灰色が消えて、全部がキラキラして見えた。僕にとって、彼女は太陽みたいな存在だった。

これは、そんな僕らの、ありふれた青春の一ページ。そして、たった一度のキスが、僕の人生のすべてを狂わせてしまった、甘くて苦い記憶の物語だ。

第一章:言えなかった言葉、伝わってしまった想い

線香花火の、最後の火花が落ちる。ぱちん、と小さな音がして、僕とゆかの間に、濃い闇が訪れた。

「……夏、終わっちゃうね」

ぽつりと呟いた彼女の声が、やけに震えて聞こえた。僕は何も言えずに、ただ隣に座る彼女の、小さな肩を見つめていた。「好きだ」なんて、言えるはずもなかった。この心地いい関係が、友達という名前のぬるま湯が、壊れてしまうのが怖かったから。

その時だった。ゆかが、不意に僕のTシャツの裾を、ぎゅっと掴んだ。

「……ねえ」

顔を上げた彼女の瞳は、涙で潤んでいた。違う。涙じゃない。それは、僕が今まで見たこともないような、熱を帯びた光だった。言葉はいらなかった。僕らはもう、お互いの気持ちに気づいてしまっていたんだ。

第二章:世界が終わる音がした

どちらからともなく、顔が近づく。

触れた唇は、思ったよりもずっと柔らかくて、震えていた。それが、僕の理性の最後の砦を、いとも簡単に壊してしまった。

ゆかの舌が、僕の唇をこじ開けて入ってくる。

その瞬間、僕は世界が終わる音を聞いた。花火の音でも、祭りの喧騒でもない。僕の中で、何かが決定的に終わって、そして始まってしまった音。彼女の舌は、まるで迷子の子猫みたいに、僕の口の中を彷徨っていた。不器用で、ぎこちなくて、でも、彼女の21年分の「好き」が、全部そこに乗っかっているのがわかった。

しょっぱい味がした。汗なのか、涙なのか、もうわからなかった。ただ、このまま時間が止まってしまえばいいと、本気で願った。

エピローグ:バグったままの僕の人生

あの後、僕らがどうなったのか、よく覚えていない。

ただ一つ確かなのは、あの一夜を境に、僕の人生は完全にバグってしまったということだ。ゆかと会っても、もう昔みたいに笑えない。彼女の唇を見るたびに、あの夜の感触が蘇って、心臓が痛くなる。

友達のままいれば、よかったんだろうか。でも、後悔はしていない。

だって、あのベロキスは、僕が生きてきた中で、唯一「本物」だったと断言できるから。

なあ、ゆか。君はもう、あの夏の夜を忘れちまったかな。僕の方は、たぶん、一生忘れることはないだろう。バグったままのこの人生も、案外悪くないって、最近は少しだけ、思えるようになったよ。

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